裏猫道
裏猫道
R18
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「よし、ひとまずここで休息をとるぞ」
森の中を歩いていた5人はカカシの言葉に一同は立ち止まる。サクラが依頼人の女性に気遣うように水筒を渡し、ナルトも近くの岩場に腰掛けようとした所を、「ナルト」とカカシに声を掛けられる。
「―――なんだってば…?」
「おいで、ナルト」
それが、その日の合図だった。
「あん、あん、あんんんっ」
太陽の光が降り注ぐ森の中で、ナルトの喘ぎ声が木霊する。ナルトは、木に手をついてカカシに腰を突き出し、凶器ともいえるサイズの棒を受け入れていた。
ファスナーを開けて前だけ綻ばしたカカシは、ナルトの尻孔にペニスを突き刺し、前後させていた。
時間がないからこのままシヨ?と言われれば、ナルトに拒否権はなかった。立ったままズボンを引き下ろされ、「足を広げて、そこの木に手ぇついて?」というカカシの言葉に従った。
時間がないというのは本当で、サクラたちを待たせて行為に及んでいるため、カカシは前戯もそこそこにナルトを貫いた。
「ナルト。あんまり大きい声出しちゃうとみんなに聞こえちゃうよ?」
「あ、あ、あっ。だって…、カカシせんせぇ」
ナルトに苦痛しか齎さないはずの行為。しかし、今日は違った。
「ああああっ」
「あー…、キモチいい」
「ひっ、ひっ、ひぅっ。んくっ。あ、あ、あ…っ、や、なんでっ!?」
ナルトは戸惑っていた。今日のカカシとの行為は、ただ苦しいだけではない。カカシの手が己の性器を擦り上げて、動くたびに、後ろと前との刺激で甘い声が上がってしまう。犯されているというのに、快感を感じる自分が恥ずかしかった。
ズズズ…とカカシのペニスが深く入って来て、ナルトから弱々しい喘ぎ声が出る。
「あぅ…っ」
「昨日もシタからかな。おまえの中、やわらかいね」
「やっ、やっ。うそ!?」
「あー。ほら、あったかい」
結合部からぽたぽたと、どちらのものともしれぬ体液が流れ出して、ナルトの太股を伝う。木陰とはいえ炎天下の中で続けられる性急な行為に目眩がする。お互いの荒い息遣い、肌の摩擦。激しく繰り返される振動に、酸欠になってしまいそうだった。
「あ、あ、あっ。あぁ、やぁああ、あん、ひぅ…やめっ…!」
「ナルト、感じてるの?」
「あああぁーーーー…っ」
ヌクヌク、とカカシは興奮で昂りきった雄を出し入れする。中に進入している灼熱の棒が動くたびにナルトが痙攣して、カカシを締め付けた。それに気を良くした大人は、嫌がる少年の腰を掴んで足が浮かさんばかりの律動を始める。
「やだ、やなのにっ」
きちゅきちゅ、と結合部から濡れた音が漏れて、ナルトの頬が赤く染まる。
「はっ、はっ、はっ、あうぅ」
大木の幹に手を付け、大人に腰を差し出して、自分の意志ではなくカカシの動きによって挿入が繰り返される。ナルトは、この上司との度重なる行為で、自分の身体に起きた変化に、戸惑いを隠せずにいた。
「ひぅ…」
嫌悪感を感じてたはずの行為が、気持ちが良いだなんて信じられない。それどころか、カカシの先端がある箇所を掠めると、甘い痺れが襲った。
「やあ…っ、ああんんん!!」
「ナルト、〝ここ〟なの?」
「………っ!!!」
カカシがナルトの耳に吹き込むように囁いた。否と首を振ったナルトだが、震えるように木の幹に縋り付き汗が滲んだ顔でカカシを見上げても効果がなかった。
カカシは口の端に笑みを載せると重点的にナルトが悲鳴を上げた箇所を突き始めた。途端にナルトの口から飛び出す喘ぎ声が大きくなる。
いやなのに。いやなのに。なんでどうして。オレの身体ってばどうなっちゃったんだってばよ?
「あ、あ、あん、あっ!?」
先に達したのはナルトだった。カカシに性器を握られたまま、白濁とした液体が木の幹にかかる。
「かーわいい。お漏らししちゃったみたいだねぇナルト」
「だ、れ、がっ……!!」
カカシが、わざとナルトの神経を逆撫でする台詞を選んで耳元で囁いてやれば、案の定怒りのため一層潤んだ瞳がカカシを撮す。
プライドを傷付けられ、涙目になったナルトは、カカシの征服欲を余計に煽るだけで、カカシはナルトの腰を持ち直して、より深く挿入を始める。
達したばかりの敏感な身体を揺すられて、ナルトから短くてか細い喘ぎ声が上がった。
「ん、ナルト!」
「ひ、あん……!?」
やがて腹筋を震わせて、カカシがナルトの中に射精した。
「あ、あ、やだってば!」
「……ふっ」
驚いてカカシをどかそうとした少年の頭を幹に押し付け、体重を掛けると、カカシは己の精を残らず全て注ぎ込んだ。
「くううん……っ」
どぷどぶと、精液が体内に侵入してくる感覚にナルトの背筋がしなる。滑りの良くなった結合部を何度か掻き回されたが、まだ解放されないことをナルトはわかっていた。カカシのペニスはまだまったく萎えていなかった。案の定、間を開けず、ナルトの体内でペニスが動き出す。
「ふくぅ…っ」
「こーら、唇噛まないの」
「むぐ。ふんんんううっ」
ナルトが歯を食い縛って快感に耐えようとすると、後ろからカカシに唇をなぞられて指で口内を弄ばれる。
「気持ちいいの、我慢しちゃだめでしょう?」ナルトのだ液を掬い取りカカシが薄く笑った。
「は、は、は、は。ああああぁっ」
「……んっ」
「もうやだぁ……っ」
二度目の行為は手早く終わった。カカシの腹筋が再び震え、ナルトは抵抗する力もなくただ受け止める。ああ、また射精されてるんだと思った。おなかの中がぐるぐるして気持ち悪い。
たった数ミリリットル。上忍のカカシに汗を掻かせているもの。これを出すためにこの大人はこんなに一生懸命で、これを出すために自分は使われているのかと思うと笑えた。
やがて、名残惜しそうに数度腰を揺らしたあとカカシがくちゅん、と音を立て、ナルトの中から自身を引き抜く。
支えるものがなくなった途端、ナルトはずるずると地面に倒れた。
「ふう。ごめーんね、ナルト。いっぱい中に出しちゃった」
ちっとも悪びれていない口調でカカシが言う。わざとだとナルトは気が付いたが、文句を言ってやる気力も体力もない。
「ナールト、聞こえてる?」
四肢を投げ足して地面に倒れたナルトをカカシが見下ろす。性行為後の、虚ろでとろんとした瞳に、レイプされたもの特有の放心した表情、太腿にはカカシの吐き出した精液が伝っていた。
「なんともソソる格好だね…」
カカシはしっとりと汗を掻いた銀髪の毛をかき揚げながら微笑した。
「掻き出してあげる時間はないな。このまま歩ける、ナルト?」
確信犯の笑みを浮かべる大人。
どうして、カカシ先生とこんなことになったのかな。どうして前の優しいカカシ先生に戻ってくれないのだろう。ずっと同じだと思っていた二人の関係は今はもうこんなにも変わってしまった。
「カカシ先生。その手の傷、どうしたんですか?」
森の奥からナルトを連れ立ち帰って来たカカシに、サクラが訊ねた。水筒の水を煽っていたカカシの右手の甲には、傷があったからだ。
「ああ。これは、生意気な子犬に噛まれちゃってねぇ」
「忍犬ですか? カカシ先生が珍しいですね?」
サクラは知る由もないが、それは昨日、怯えたナルトがカカシに付けた傷だった。
「まぁ、このくらいの傷なんて可愛いもんだよ」
カカシは、ぷっくりと肉腫が浮いた指を舐めながら、切り株に座って怯えているナルトを見た。
「?」
サクラが怪訝そうに、その様子を見る。
カカシは、首を捻るサクラを残し、ナルトの元へと駆け寄った。
「ナールト。ちゃんと下半身に力を入れてろよ。皆の前でお漏らししちゃったら恥ずかしいでしょ?」
「!」
カカシに耳元でボソボソと呟かれ、ナルトは身体を強張らせた。少年の額に、じとりと汗が滲んだ。
「ナルト、顔が真っ青よ!?」
サクラがナルトの変化に気付いたのは休息を終え、再び一同が歩き出して間もなくの事だった。なんだかんだと言っても彼女はナルトの事をよく見ている。ナルトにガミガミ口うるさいのは、愛情の裏返しと言って良くて、15歳になってからはその傾向はとくに顕著だ。
「冷や汗出てるじゃない」
「わ、サクラちゃんいいって大丈夫」
だからナルトは、自分とカカシとの関係がサクラにバレないように注意をしなければいけなかった。
サクラ聡い少女だ。仲間が無理をしていることくらい容易に勘付ける。ヤマトが、カカシと自分のことに気が付いているのか謎だが、彼の場合は、暗部時代の上下関係から考えれば、容易くカカシの側に付くだろうと、ナルトは想像していた。
「なにが大丈夫よ、ちょっとこっち向きなさい」
ナルトの頬を掴み、ハンカチを出したサクラにナルトが慌てて一歩退く。
「ちょっとなんで逃げるのよ」
「いや…。だって、サクラちゃん怖いってばよ…」
「バカ言ってるんじゃないわよ。あんた、足も震えているわよ!?」
ほら、こっち向いてよとサクラに促されて、ナルトはサクラの手を払い、背を向ける。
「ごめん、サクラちゃん。なんでもねーの」
「なんでもないって…っ!?」
そんなわけがない、とサクラは前を歩くナルトの背中を追いかける。
「カカシ先生!」
「ま。ナルトが平気だって言ってるから大丈夫でしょ…?」
「そんな!」
「―――わり、サクラちゃん。本当に平気だから」
絶対におかしい、と思っていても、笑って言われたらそれ以上踏み込めなくて、サクラは黙り込む。
「なによ、カカシ先生もナルトもっ」
どうにも最近、2人の様子がおかしい。それが何かもぞりとしたいやな感じがするのだ。
「春野さん、どうしたんですか?」
「あ、すいません」
依頼人の女性に尋ねられ、サクラは慌てて、にこやかな笑顔を造った。
―――いったいどういうことよ、とサクラは、前を歩く銀色の大人と金色の少年の背中を睨んだ。
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