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裏猫道

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カカシとナルトがやってきた温泉地はすっかり雪景色だった。以前に行った雪の国を連想させる気候にナルトはほぁーとぽっかり口を空ける。
雪道にはしゃいでいるナルトのすぐ後ろをカカシが背中を丸めながら歩く。ナルトはオレンジを基調としたストライプ柄のマフラーを、カカシは爺むさいと有名な忍里支給のマフラーを巻いていた。お互いにかなり薄着である。元々、忍者は素早い行動が必須なので着ぶくれを善しとしないため、カカシもナルトも寒さに耐える訓練はしているのだが、いくらなんでもこの格好では寒いだろう。カカシは店屋に入るとナルト用に白いファーの付いたダウンジャケットを買い求めた。
「うわ。カカシ先生、サンキュ。カカシ先生は着ないの」
「オレは慣れてるから平気なの」
そして、朝に木の葉を出発した二人は、日が暮れる一歩手前の時間帯に所謂温泉旅館に到着する。
「うおー、広い。豪華!!」
カエル亭という名の旅館は、至るところに蛙の像が置かれており、そのままずばりな内装である。
ナルトは、大きな蛙が大口を開けているデザインのフロントに駆け込む。
「すいません、ここ個室に露天風呂付いてますか?」
カカシがわりと真面目な顔でそんなことを確認して、フロントの女性にここにはそう言った施設がないことを説明された。
「その代り、大浴場と露天風呂があります」
その時すでにナルトは売店の温泉饅頭に心を奪われていた。
「イルカ先生に温泉の素をお土産に買いたいってば」
「………。あとで買いなさい?部屋に荷物置きに行くよ~」
カカシは表情をぴくりとも変えない満面の笑みのままナルトの頭をぽふぽふと撫ぜると、猫の首根っこを引っ掴むように荷物と共にナルトを引きずった。
―――…一連の銀と金の動作を見ていた仲居さんは、随分仲の良い兄弟だわ…とほのぼのとした笑みを零す。ついでに、銀色のお兄さんの方はカッコイイわ、とも思った。
―――…一方フロント係の女性は、金色の男の子が可愛いわ、と思っていた。ちょっと若すぎるが、愛でる、という意味で目の保養には大変美味しい。
「なー、なー、なー。カカシ先生。今日の晩飯なんだろうな?」
「はいはい、それもあとでねー」
じゃれ合う銀と金の様子を見て、廊下を歩いていた旅館の客らしき女がクスクスと笑った。
カカシは、すれ違う女を横目で見つつ、ギャーギャー騒いでいるナルトをさり気ない動作で自分の腕の中に抱き込んで周囲から隠した。まるで包み込むように、そっと。
「………」
一連の銀と金の動作を見ていた女将さんは、ニコニコと笑ったまま、
「布団は重ねて敷いておきましょう」
と笑みを崩さずに言った。
「え。重ねてですか」
女将の提案に驚いたのは仲居の女性だ。
「…そうねぇ。部屋に入る時はちゃんとお返事があるまで開けないように係の子に伝えておきなさいね?」
はんなりとした笑顔で女将は仲居の女性に笑う。わけがわからないといった顔の仲居の女性と、全てを心得たらしい女将。これが年季の差というものである。
 
 
 













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